第13回 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」
受賞者決定のお知らせ
- 2019年9月25日
- 公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団
- 事務局
- 第13回 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」
受賞者決定のお知らせ - このたび、公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団主催の第13回高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」の選考会並びに選考顧問会が行われ、下記の学校・団体が受賞と決定いたしましたので、ここにご案内申し上げます。
- ■第13回高橋松之助記念 朝の読書大賞(賞状及び副賞30万円)
- 南越前町立南条小学校(福井県南条郡南越前町)
- 学校法人明照学園 樹徳(じゅとく)高等学校・樹徳中学校(群馬県桐生市)
- 出水市立出水商業高等学校(鹿児島県出水市)
- 岐阜県立東濃(とうのう)特別支援学校(岐阜県土岐市)
- ■第13回高橋松之助記念 文字・活字文化推進大賞(賞状及び副賞30万円)
- やまなし読書活動促進事業実行委員会(山梨県)
- なお、贈呈式は10月28日(月)、午前11時より出版クラブビル(東京・千代田区神田神保町1-32)で行われます。
- 受賞学校・団体および贈呈式の詳細は、別紙の通りとなっております。貴媒体にて広くご紹介賜れば幸甚に存じます。
【本件に関するお問い合わせ先】
- 公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団
- 事務局 担当:原 正昭
- 〒162-8710 東京都新宿区東五軒町6-24
- TEL:03-5225-9711 FAX:03-3266-1855
- E-mail:award@ajpea.or.jp
- URL:http://www.takahashi-award.jp
※贈呈式の取材ご希望がございましたら、ご連絡いただきますようよろしくお願いいたします。
なお、応募総数は非公表とさせていただいております。
(受賞者の記念写真は当日贈呈式が始まる前に撮影する予定です)
なお、応募総数は非公表とさせていただいております。
(受賞者の記念写真は当日贈呈式が始まる前に撮影する予定です)
- 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」について
- 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」は、文字・活字文化振興法の理念に則り、読書推進と文字・活字文化振興に貢献し、顕著な業績をあげられた学校及び地方自治体・団体・個人を顕彰するものです。
- この事業は、東京出版販売株式会社(現・株式会社トーハン)元社長・故高橋松之助氏の遺志を体して、同夫人リウ氏が全国出版協会および出版科学研究所に寄付されていた株式会社トーハンの株式を基金として、文字・活字文化の振興および啓発に資することを目的としたものです。
- 平成25年8月1日、公益社団法人全国出版協会の高橋松之助記念顕彰事業は高橋松之助記念顕彰財団(平成26年3月、公益財団法人に認定)へ移譲、現在に至っています。
- ■高橋松之助記念大賞の要項
- ◎朝の読書大賞
- 朝の読書で顕著な実績のあった学校(小学校、中学校、高等学校、特別支援学校含む)
表彰状及び副賞各30万円 今回は4校受賞 - ◎文字・活字文化推進大賞
- 文字・活字文化の振興に業績のあった地方自治体・団体・個人
表彰状及び副賞30万円 今回は1団体の受賞 - ◎選考委員(50音順)
- 浅野純次(高橋松之助記念顕彰財団理事長)、上野徹(元文藝春秋社長)、
上瀧博正(元トーハン社長)、柳楽節雄(元家の光協会専務理事)、
肥田美代子(文字・活字文化推進機構理事長) - ◎選考顧問(同)
- 阿刀田高(作家・山梨県立図書館名誉館長)、片山善博(早稲田大学政治経済学術院教授・元総務大臣)
- ■贈呈式及び祝賀会
- 日 時
- 10月28日(月)午前11時より
- 場 所
- 出版クラブビル(東京都千代田区神田神保町1-32)
- ※ 「朝の読書」について
1988年に、千葉県のふたりの高校教師(林公氏、大塚笑子氏)の提唱で始められた学校における読書活動で、始業前の10分間、生徒と教師全員が自分の読みたい本を毎日読むというもの。「みんなでやる」「毎日やる」「好きな本でよい」「ただ読むだけ」という感想文や評価のない自由な読書活動です。2019年9月2日現在の実施校は26,765校。うち小学校16,410校、中学校8,430校、高等学校2 ,195校となっています。
「朝の読書」の詳細は、朝の読書ホームページ https://www.tohan.jp/csr/asadoku/index.html
朝の読書推進協議会事務局 TEL 03-3266-9587
- ■第13回高橋松之助記念「朝の読書大賞」 授賞理由
- 南越前町立南条小学校(福井県南条郡南越前町、今村公一校長)
- 14学級、児童273名の同校では、1999年より毎日10分間の朝の読書を行っている。地域・町などの協力のもと、「学校図書館経営計画」に沿った、様々な読書推進活動を行っている点が高く評価された。
- 学年ごとの毎月の読書目標冊数や、学校選定の「すいせん図書」は、達成したらシールがもらえたり、校長室で表彰されるなど工夫され、児童の励みとなっている。「週末読書」や「親子読書」の取り組み、上級生が下級生に読み聞かせを行う「なかよし読書」のほか、図書委員会も積極的な活動を行っている。
- 保護者による図書ボランティア(略称「ブックマ」)の活動も活発である。環境部とお話部から組織され、図書室の整備、本の受入・廃棄、展示物の作成などとともに、読み聞かせも毎週行っている。町の図書館司書によるブックトークも年12回行われており、読書の幅を広げるとともに、「読書の大切さ」を児童に伝えている。また福井県では「選定図書学校巡回事業」として、古典や県ゆかりの物語など推奨図書を全小中学校で巡回させ、クラス全員で同じ本を読むという取り組みも行っている。
- 20年以上続く朝の読書をベースに、学校の様々な取り組みと、地域・町・県の積極的な支援もあり、本好きの児童がすくすくと育っている。
- ※福井県の同賞授賞は第8回(2014年)福井県立金津高等学校以来2度目
- 優秀校(最終選考対象校)
- 小山市立大谷南小学校(栃木県小山市)
出水市立西出水小学校(鹿児島県出水市)
(優秀校には記念品を贈呈します) - 学校法人明照学園 樹徳(じゅとく)高等学校・樹徳中学校(群馬県桐生市、野口秀樹校長)
- 45学級、1,323名が学ぶ中高一貫校である同校は「心を育て、世の中に役立つ人材を育成すること」を第一の目的としている。全国的な広がりを受けて2001年より始めた「朝の読書」は今年で19年目となり、欠かせない教育活動という信念のもと、実施されている。
- 特に「朝の読書」は継続が肝心として、毎年度、全職員へ資料『朝の読書を実施するにあたって』を配布している。朝読4原則の意義、理念を学校長自らの言葉で説明、反対意見に対する疑問も解消させ、教職員一体で進めている点が高く評価された。
- 2018年に完成した「共生図書館」には「朝読」おすすめ本コーナーを設置、学校長はじめ全職員が毎年1冊ずつ紹介することになっており、教師も生徒も楽しみにしている行事の一つになっている。その他、生徒一人一冊、必ず鞄に本が入っている「Books in Bag」の取り組みや、校内ビブリオバトルなどの読書推進活動も活発に行われている。
- 「朝の読書」の継続、定着とともに「心が落ち着き、授業にも集中できるようになり、読書習慣が身につく生徒も多くなった」「継続することで創造性や表現力が豊かになり、生徒間の人間関係も円滑になった」など、その教育効果が表れている。
- ※群馬県の同賞授賞は初めてになります
- 優秀校(最終選考対象校)
- 学校法人創価学園 関西創価中学校(大阪府交野市)
向日市立西ノ岡中学校(京都府向日市)
(優秀校には記念品を贈呈します) - 出水市立出水商業高等学校(鹿児島県出水市、杉園信二郎校長)
- 12学級、419名が学ぶ同校では、1998年より「朝の読書」を開始し、2002年から毎朝10分間の活動を行っている。現在では、その効果である礼儀正しさや落ち着いた雰囲気が、市民や企業から高い評価を受けるようになっている。
- 市内在住の外部講師を招き、毎年学年ごとに校内読書講演会やビブリオバトル、一斉読書、いじめに関するブックトークの実施など多様な活動を行っている。全職員による積極的な読書推進への関わりとともに、図書委員による活動が非常に活発である。図書室の利用者を増やすため、図書委員自ら意見を集約、図書室のレイアウト変更・飾りつけなども行っている。「図書委員会だより」を発行し、生徒への読書啓蒙に努めている。学外では学童保育の子どもや小学生に読み聞かせを行っているほか、出水市の読書イベントや読書団体にも積極的に参加している。
- 出水市は「読書活動日本一のまちづくり」をスローガンに掲げ、家庭・地域・学校それぞれの場で読書活動の推進を図り、第5回(2011年)「文字・活字文化推進大賞」を受賞している。こうした市の取り組みで育った子どもたちが、積極的な読書活動を行っており、出水市での読書教育の集大成といえる活発な活動を展開している点が高く評価された。
- ※鹿児島県の同賞授賞は第11回(2017年)霧島市立青葉小学校以来2度目
- 優秀校(最終選考対象校)
- 高知県立高知農業高等学校(高知県南国市)
岩手県立高田高等学校(岩手県陸前高田市)
(優秀校には記念品を贈呈します) - 岐阜県立東濃(とうのう)特別支援学校(岐阜県土岐市、伊藤芳博校長)
- 小学部から高等部までの61学級からなり、知的障がい・肢体不自由・病弱等の障がいを有する210名の児童生徒が学ぶ同校では、2014年より「朝の読書」を全校一斉で毎日行っている。当時の校長が、「全体が一体となって、同じ時間に同じことを共有する」ことを目的に開始した。
- 当初、教員たちは「知的障がいのある子どもたちに読書ができるのだろうか」と懐疑的であったが、継続を目標に無理をせず、児童の状況に合わせて根気強く行っていった。朝一番に、定期的に読書の時間を設けたことで、児童たちも「本を読む時間」と認識するようになり、今ではすっかり定着した。図書を充実させるため、教室不足のために一時期なくなっていた図書室も復活している。
- 「朝の読書」の効果としては、落ち着かない児童が静かに本を読んでいる友だちをみて学ぶなど、全体として1日の授業を落ち着いた状況でスタートできるようになった。毎日本を読むことで、国語の学習能力が高まる効果も表れ、読み聞かせや図書まつりを通して、小・中・高等部の交流の場も設けられるようになっている。
「子どもたちの命を守り、願いや夢を実現する教育を実践するとともに、将来の社会参加や生活自立を可能にする教育活動と創造に努める」を教育目標に掲げる同校の特色ある活動として、「朝の読書」を実践している点が高く評価された。 - ※岐阜県の同賞授賞は第3回(2009年)岐阜県立恵那農業高等学校以来2度目、
同賞の特別支援学校の授賞は初めてになります - ■第13回高橋松之助記念「文字・活字文化推進大賞」 授賞理由
- やまなし読書活動促進事業実行委員会(山梨県)
- 山梨県立図書館は、2012年に甲府駅北口に新たに開館したのを契機に、誰もが気軽に利用できる施設として県民に親しまれ、県民とともに成長・発展していく『山梨県民図書館』を目指し、運営されている。県立図書館の「本を贈る習慣を山梨県に根付かせ、全国にモデルケースとして発信したい」という意向を踏まえ、公共図書館や書店有志などが実行委員会を組織し、官民一体となって活発な活動をしている点が高く評価された。
- 活動の主体である「やまなし読書活動促進事業実行委員会」は、毎月の打ち合わせを通して、県民の読書推進に有効な企画を次々と打ち出し、その多くが定着し、拡がりを見せている。
主な促進事業として、大切な人に贈りたい本の推薦文を書き、応募する「贈りたい本大賞」をはじめ、県内の図書館や書店を回るスタンプラリーに参加すると、栞や図書カードがもらえる「やま読ラリー」、家読を推進するための「うち読POP展」など、いずれも年を重ねるごとに盛況となっている。ほかにも山梨に関する本を紹介する「ブックフェア」、「ビブリオバトルやまなし」、「ワインと本と作家と」など様々な活動を行っている。 - 図書館と書店が読書推進という共通の目的で手を取り合い、山梨県の読書文化の醸成に大きく貢献するとともに、全国的にも注目される活動に発展している。
- ※山梨県の同賞授賞は初めてになります