第4回 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」
受賞者決定のお知らせ
- 平成22年9月27日
- 公益社団法人全国出版協会
- 高橋松之助記念顕彰事業事務局
- 第4回 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」
受賞者決定のお知らせ - このたび、公益社団法人全国出版協会主催の第4回高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」の選考会並びに選考顧問会が行われ、下記の学校・団体が受賞と決定いたしましたので、ここにご案内申し上げます。
- ■第4回高橋松之助記念 朝の読書大賞(賞状及び副賞30万円)
- 袋井市立袋井北小学校(静岡県袋井市)
- 大桑村立大桑中学校(長野県木曽郡)
- 広島市立広島工業高等学校(広島県広島市)
- ■第4回高橋松之助記念 文字・活字文化推進大賞(賞状及び副賞50万円)
- 日本で一番子どもたちが本を読むまちをつくる会(高知県須崎市)
- なお、贈呈式は10月29日(金)午前11時よりクラブ関東(東京・千代田区丸の内1-3-1)で行われます。
- 受賞学校・自治体および贈呈式の詳細は、別紙(下記)の通りとなっております。貴媒体にて広くご紹介賜れば幸甚に存じます。
※贈呈式の取材ご希望がございましたら、ご連絡のほどよろしくお願いいたします。
【お問い合わせ先】
- 公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団
- 〒162-8710 東京都新宿区東五軒町6-24
- TEL:03-5225-9711 FAX:03-3266-1855
- 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」について
- 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」は、文字・活字文化振興法の理念に則り、読書推進と文字・活字文化振興に貢献し、顕著な業績をあげられた学校及び地方自治体・団体・個人を顕彰、表彰状ならびに副賞を贈呈するものです。
- この事業は、東京出版販売株式会社(現・株式会社トーハン)元社長・故高橋松之助氏の遺志を体して、同夫人リウ氏が公益社団法人全国出版協会および出版科学研究所に寄付されていた株式会社トーハンの株式を基金として、文字・活字文化の振興および啓発に資することを目的としたものです。
- ■高橋松之助記念大賞の要項
- ◎朝の読書大賞
- 朝の読書で顕著な実績のあった学校(小学校、中学校、高等学校)。受賞数3程度
- 表彰状及び副賞各30万円
- ◎文字・活字文化推進大賞
- 文字・活字文化の振興に業績のあった地方自治体・団体・個人。受賞数2程度
- 表彰状及び副賞各50万円。今回は1団体の受賞
- ◎選考委員
- 朝倉邦造(朝倉書店社長)、田中健五(全国出版協会会長)、上瀧博正(同理事長)、
- 肥田美代子(文字・活字文化推進機構理事長)
- ◎選考顧問
- 阿刀田高(作家・日本ペンクラブ会長)、井出孫六(作家)、植田康夫(上智大学名誉教授)
- ※ 「朝の読書」について
1988年に、千葉県のふたりの高校教師(林公氏、大塚笑子氏)の提唱で始められた学校における読書活動で、始業前の10分間生徒と教師全員が自分の読みたい本(書籍)を毎日読むというもの。「みんなでやる」「毎日やる」「好きな本でよい」「ただ読むだけ」という感想文や評価のない自由な読書活動です。10年9月21日現在の実施校は26,661校。うち小学校16,478、中学校8,163校、高等学校2 ,020校となっています。 - ※ 「朝の読書」の詳細は、朝の読書ホームページ http://www.tohan.jp/social/morning.html
朝の読書推進協議会事務局へ。 TEL 03-3266-9587 - ■贈呈式及び祝賀会
- 日 時
- 2010年10月29日(金) 午前11時より
- 場 所
- クラブ関東 大ホール (東京都千代田区丸の内1-3-1 東京銀行協会ビルヂング19階)
- ■第4回高橋松之助記念「朝の読書大賞」受賞理由
- 袋井市立袋井北小学校(静岡県袋井市)
- 同校は生徒数851名、学級数28の袋井市内でも有数の大規模校。朝の読書を週1回から段階的に拡大し週5回を定着させたこと、学校・家庭・地域・市立図書館が連携し朝の読書に取り組んでいることが評価された。
- 朝の読書は平成5年度より開始。当初は週1回実施、回数を段階的に増やし、20年度から週5回(15分間)に拡大した。「あいさつと読書の袋井北小」をスローガンに、朝の読書を徳育活動として位置づけているのも同校の特色。
- 学校と市立図書館が連携して良書を選定、各学級に60冊ほどを常備。児童各人には読書目標を持たせ、自分の選んだ本を1冊用意するよう呼びかけ、児童が主体的に読書する習慣が身についてきている。全保護者を対象に図書館だよりを発行し、家族読書を広めるなど、学校・家庭・地域・市立図書館が連携して読書に取り組んでいる。また、朝の読書の時間に音読・暗唱を取り入れて、児童の成長とともに言葉の意味を意識させる取り組みも行っている。これは家庭で練習することにより、家族との会話の機会にも役立っている。
- 大桑村立大桑中学校(長野県木曽郡)
- 木曽郡大桑村で唯一の中学校である同校は生徒数113名。平成13年度に朝の読書を開始。翌14年度から、学校行事やテストの日でも毎日欠かさず朝の読書を10分間行い、読書から1日が始まる習慣を定着させた活動が評価された。
- 生徒は朝の読書をしてから1日が始まるのが日常となっている。今年度からは朝の部活動終了時間を5分早めて着替えや準備の時間を確保し、落ち着いて読書を行う環境を整えるなど、小規模校ならではのきめ細かい対応が行われている。
- 小中一貫教育の面から小学校にも朝の読書が取り入れられているため、子どもたちは必然的に9年間朝の読書を継続しており、読書好きな生徒が増加した。図書部員による読み聞かせも年6回ほど行われ、読み聞かせにも積極的な生徒が多い。
- 地域=村が一体となって活動を続ける小・中学校の9年間の読書の時間は大桑の子どもたちが本への親しみを涵養する大切な期間となっている。
- 広島市立広島工業高等学校(広島県広島市)
- 社会の変化に対応しつつ、工業(ものづくり)に関する基礎・基本を身に付け、応用力のある実践的な技術者を育成することを目指す学校改革の一環として、平成14年から朝の読書を実施し、高い成果を上げたことが評価された。今年度で11回目を迎える「朝の読書広島県交流会」(※)では、朝の読書の高校における活動の成功例としてモデル校に採り上げられていて、本賞はこの点も評価した。
- 「本を通して精神的成長を促す」「集中力をつけ言語能力を身につける」「個々の生徒の力に合わせた成長を促す」「学校全体で共通の活動をおこない、一体感・連帯感を培う」という具体的な目標を掲げて朝の読書に取り組んだ。
- この結果、遅刻者が減少した、生徒が落ち着いてきた、生徒の読書習慣が定着したことなど、大きな成果が見られる。導入して8年余、校内の全教職員が緊張感を失わないように、朝の読書についての意識の統一を図っていることも大きい。
- ※ 広島県内で朝の読書活動を行っている教員等の交流会。実践報告や参加者相互の情報交換等が行われている。
平成22年度は8月に広島市で開催された。 - ■第4回高橋松之助記念「文字・活字文化推進大賞」受賞理由
- 日本で一番子どもたちが本を読むまちをつくる会(高知県須崎市)
- 市民有志の会として、市民から寄付を募り、平成18年1月から市内の全小中学校(14校)と幼稚園・保育園(12園)等に本を贈る活動を通して、読書推進に大きく貢献していることが評価された。
- 同会は平成17年5月、高知県須崎市の市民有志が立ち上げた団体。当時、未成熟な心のまま大人になったような、人格の形成が疑問視される事件が多発していて、市民有志が何か方策はないかと考え行動を始めた。そこで朝の読書を知り、須崎の子どもたちが身近に本を取って読める環境づくりとして学級文庫の設置しようと、市および市教育委員会、学校と連携した「つくる会」が発足した。平成18年4月、募金で7,500冊の本を購入、市内全小中学校に寄贈した。平成19年度以降も学級文庫に補充を継続、原則として子ども1人に1冊以上行き渡るようにしていて、昨年度の寄贈は約2,800冊。また、子どもたちの読みたい本を贈ろうと、小中学校全校で選書会を開いている。
【お問い合わせ先】
- 公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団
- 〒162-8710 東京都新宿区東五軒町6-24
- TEL:03-5225-9711 FAX:03-3266-1855