第8回 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」
受賞者決定のお知らせ
- 平成26年10月1日
- 公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団
- 事務局
- 第8回 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」
受賞者決定のお知らせ - このたび、公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団主催の第8回高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」の選考会並びに選考顧問会が行われ、下記の学校・団体が受賞と決定いたしましたので、ここにご案内申し上げます。
- ■第8回高橋松之助記念 朝の読書大賞(賞状及び副賞30万円)
- 茅野市立永明小学校(長野県茅野市)
- 柴田町立船岡中学校(宮城県柴田郡柴田町)
- 福井県立金津高等学校(福井県あわら市)
- ■第8回高橋松之助記念 文字・活字文化推進大賞(賞状及び副賞30万円)
- NPO法人 時をつむぐ会(群馬県高崎市)
- なお、贈呈式は10月27日(月)午前11時よりクラブ関東(東京・千代田区丸の内1-3-1)で行われます。
- 受賞学校・団体および贈呈式の詳細は、別紙の通りとなっております。貴媒体にて広くご紹介賜れば幸甚に存じます。
【本件に関するお問い合わせ先】
- 公益財団法人 高橋松之助記念顕彰財団
- 事務局 担当:原 正昭
- 〒162-8710 東京都新宿区東五軒町6-24
- TEL:03-5225-9711 FAX:03-3266-1855
- E-mail:award@ajpea.or.jp
- URL:http://www.takahashi-award.jp
※贈呈式の取材ご希望がございましたら、ご連絡のほどよろしくお願いいたします。
- 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」について
- 高橋松之助記念「朝の読書大賞」「文字・活字文化推進大賞」は、文字・活字文化振興法の理念に則り、読書推進と文字・活字文化振興に貢献し、顕著な業績をあげられた学校及び地方自治体・団体・個人を顕彰、表彰状ならびに副賞を贈呈するものです。
- この事業は、東京出版販売株式会社(現・株式会社トーハン)元社長・故高橋松之助氏の遺志を体して、同夫人リウ氏が社団法人全国出版協会および出版科学研究所に寄付されていた株式会社トーハンの株式を基金として、文字・活字文化の振興および啓発に資することを目的としたものです。
- 平成25年8月1日公益社団法人全国出版協会の高橋松之助記念顕彰事業は一般財団法人 高橋松之助記念顕彰財団へ移譲されました。
- ■高橋松之助記念大賞の要項
- ◎朝の読書大賞
- 朝の読書で顕著な実績のあった学校(小学校、中学校、高等学校)。受賞数3程度
- 表彰状及び副賞各30万円 今回は3校受賞
- ◎文字・活字文化推進大賞
- 文字・活字文化の振興に業績のあった地方自治体・団体・個人。受賞数1程度
- 表彰状及び副賞各30万円。今回は1団体の受賞
- ◎選考委員
- 朝倉邦造(朝倉書店社長)、田中健五(全国出版協会顧問)、上瀧博正(同理事長)、
肥田美代子(文字・活字文化推進機構理事長) - ◎選考顧問
- 阿刀田高(作家・山梨県立図書館長)、井出孫六(作家)、
植田康夫(株式会社読書人代表取締役社長)、片山善博(慶應義塾大学教授・元総務大臣) - ■贈呈式及び祝賀会
- 日 時
- 10月27日(月) 午前11時より
- 場 所
- クラブ関東 大ホール(東京都千代田区丸の内1-3-1 東京銀行協会ビルヂング19階)
- ※ 「朝の読書」について
1988年に、千葉県のふたりの高校教師(林公氏、大塚笑子氏)の提唱で始められた学校における読書活動で、始業前の10分間生徒と教師全員が自分の読みたい本(書籍)を毎日読むというもの。「みんなでやる」「毎日やる」「好きな本でよい」「ただ読むだけ」という感想文や評価のない自由な読書活動です。2014年9月16日現在の実施校は27,698校。うち小学校16,914校、中学校8,597校、高等学校2 ,187校となっています。 - ※ 「朝の読書」の詳細は、朝の読書ホームページ http://www.tohan.jp/social/morning.html
朝の読書推進協議会事務局へ。TEL 03-3266-9587
- ■第8回高橋松之助記念「朝の読書大賞」 受賞理由
- 茅野市立永明小学校(長野県茅野市)
- 25学級、児童数646名の同校では、朝の読書を学校運営の重点と位置づけ、「教育の核は読書である」という自治体の強力な読書・図書館教育推進のもと、学校・地域・家庭が一体となった理想的な環境を整え、読書好きの児童が育まれていることが評価された。
- 同校の学校図書館経営計画では(1)生きる力の基礎となる読書力の育成(2)図書館を活用した授業の実践(3)図書館を活用した教育推進のための組織・体制づくり(4)地域読書ボランティア・家庭・学校外図書館との連携の4点を経営の柱として取り組んでいる。
- 子どもたちの「読書の習慣化」と「朝の読書の質的向上」を目指した教員の研修も活発に行われ、子どもたちへの個に即した読書指導を行っている。
- なお、同校のある長野県茅野市では18年前から市内にある中学校で朝の読書を開始、2000年より全小中学校で毎日の朝読を継続している。また2012年度からは市内の小中学校の校長を学校図書館長として任命し、図書館教育を行っている。
- 柴田町立船岡中学校(宮城県柴田郡柴田町)
- 同校は18学級、生徒数491名の大規模校。朝の読書の4原則(「みんなでやる」「毎日やる」「好きな本でよい」「ただ読むだけ」)に則り、落ち着いた雰囲気の中で学習に向かう姿勢を育てていることと、町からの学校司書派遣により学校図書館の貸出冊数が飛躍的に伸びるなど、地域の模範になっていることが評価された。
- 朝の読書は2004年に開始、毎朝8時15分から10分間行っている。2013年より町から学校司書が派遣されるようになり、図書館運営を連携して行えるようになったことと、図書選定が充実して貸出冊数は飛躍的に伸びた。アンケートを実施して生徒たちが読みたい本を揃えたり、朝の読書に適している本の紹介コーナーを特設したり、町の図書館から借りたアウトリーチ本を移動学級文庫として活用するなど、読書環境の向上に努めている。この結果、生徒の生活態度や学校図書館の利用など、学習に向かう姿勢を育てる活動は地域の中学校の模範となっている。
- 福井県立金津高等学校(福井県あわら市)
- 23学級、生徒数736名の大規模校である同校は2004年より毎朝10分間の朝の読書を実践している。10年にわたる活動で朝の読書が生徒に深く浸透していること、学級文庫の充実を図り、いつでも本が身近にある環境を整備していることが評価された。
- 同校の学級文庫は、図書費とは別に予算が計上され、図書部や国語科教員を中心に選書を行い、各科および進路や文理に関する本も揃え、読書に馴染みのない生徒の読書のとりかかりをサポートしている。
- また、『朝の読書実践ガイドブック』(林公著・メディアパル刊)の配布などにより「朝の読書4原則」の教職員の共通理解の徹底を図り、新学期には担任の先生それぞれの言葉で、生徒に朝の読書の意義を伝えている。
- 福井県の朝の読書実施率は全国一であり(朝の読書推進協議会調べ・平成26年9月現在)、同校の地元・坂井地区でも小中学校で定着している朝の読書が、金津高校で継続、発展的に行われ、今では「数分でもあれば本を読むようになった」「今までの自分の生き方や考え方を見直すことが出来、広い視野で物事を見渡せるようになった」と生徒にはなくてはならないものとなっている。
- ■第8回高橋松之助記念「文字・活字文化推進大賞」 受賞理由
- NPO法人 時をつむぐ会(群馬県高崎市)
- 同会は「絵本原画展」をはじめとする様々な活動により、1ボランティアの枠を超え、自治体事業と積極的に関わり、地域文化の向上に貢献している点が評価された。
- 群馬県内唯一の子どもの本専門店である「本の家」の続木美和子氏が代表理事を務めるNPO法人「時をつむぐ会」は、1994年に結成され、絵本・児童文学を通して「子どもたちの健やかな成長」と「地域文化の向上・発展」をめざし、様々な取り組みを行っている。
- 「絵本原画展」は年1回・今年で20回の開催を誇る。平均来場人数が7,000名以上と多くの市民に絵本の素晴らしさに触れる機会を提供し続けている。この実績を買われ、高崎市や玉村町主催の原画展等の主催事業も委託されている。
- また、絵本を通しての子育て支援を行う「ぴよぴよの会」では高崎市が行うブックスタート事業の支援も行っている。
- その他、読み聞かせ講座や児童文学講座など地域に根差した地道な活動を継続して行い、地域文化の向上に貢献している。